読む本がなくなったときに友人のG君ちに行ったらあったので借りたもの。
起こる事件がしょぼかったので、どうなるんだろ~と軽く思って読んでたら、途中からの人生転落劇場っぷりにものすごい後読感。
最初は単なる放火事件。しかしこれを取り巻く人々が徐々に転落していく。それがまた現実的で、今の幸せにすがるために堕ちていく。
なんか身につまされるというか、なんというか。特に主人公の一人である主婦については変なリアリティーがあって怖い。プロ市民団体の運動に参加していく過程なんかはもう、読みながら身もだえしてました。
ささいな事でもぐらつくと人は奈落の底へ堕ちていく可能性がある。今幸せでも明日はどうなるかわからない。そんなわかっていそうで意識していないことを突きつけられ、身につまされるようなお話です。
最近色々と調子良くて人生絶好調だぜこんちくしょうぐわっはっはという人が読むと、気が引き締まるかもしれません。
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