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›2004年06月22日

邪魔

Posted by hebee at 01:30 / Category: BOOK / 481 Comments / 1099 TrackBack
邪魔

読む本がなくなったときに友人のG君ちに行ったらあったので借りたもの。

起こる事件がしょぼかったので、どうなるんだろ~と軽く思って読んでたら、途中からの人生転落劇場っぷりにものすごい後読感。

最初は単なる放火事件。しかしこれを取り巻く人々が徐々に転落していく。それがまた現実的で、今の幸せにすがるために堕ちていく。

なんか身につまされるというか、なんというか。特に主人公の一人である主婦については変なリアリティーがあって怖い。プロ市民団体の運動に参加していく過程なんかはもう、読みながら身もだえしてました。

ささいな事でもぐらつくと人は奈落の底へ堕ちていく可能性がある。今幸せでも明日はどうなるかわからない。そんなわかっていそうで意識していないことを突きつけられ、身につまされるようなお話です。

最近色々と調子良くて人生絶好調だぜこんちくしょうぐわっはっはという人が読むと、気が引き締まるかもしれません。

›2004年06月05日

世界の中心で、愛をさけぶ

Posted by hebee at 03:30 / Category: BOOK / 712 Comments / 332 TrackBack
世界の中心で、愛をさけぶ

BOOK OFFで半額にて売ってたので、興味がてら購入。
世の人々を感動の渦に巻き込み、本屋では恐ろしいほどスペースを割いているこの本は、はたしてねじくれた僕を感動させてくれるんでしょか。

で、読んでみた訳ですが。

人の死というものを改めて考えさせてはくれると思う。んでもそれで終わってしまった。

「四日間の奇蹟」でもあったように、死というもので泣かせるという手法・・・といってしまうと身も蓋もないのですが、何かね。

主人公の爺さんの話とか、ヒロインが「キスでもしませんか?」と言う下りとか結構好き。作風は結構好きなんです。しかし、もう一回読もうとは思えない・・・。なんだろう。何が揺さぶらないのかな。

考えてみた結果、「死の軽視」という言葉が思い浮かんだ。

どちらかというと、ヒロインを死なす必要は無いと思う。そりゃ死ぬことは悲しいのでそれなりに思うところはあるわけですが、なぜだか淡々と進みすぎてしまうのがどうもなぁ・・・
そこに感動を誘うという手法をとっているだけではないのだろうか?と思ってしまい。

映画はどうなんでしょうかねえ。見てみたい気はする。結構好きな役者さんが出てるので期待はしているし。

みなさんどうでしょか?これは。

四日間の奇蹟

Posted by hebee at 03:15 / Category: BOOK / 119 Comments / 366 TrackBack
四日間の奇蹟


ミャンマーに行ったときに持っていったもう一冊の本。
帯に、「魂の救いのファンタジー」とあり、「第一回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作」とあったので、感動に飢えていた僕は空港でついついこの本を選んでしまいましたとさ。



脳に障害を負った少女とピアニストの道を閉ざされた少年が山奥の診療所で遭遇する不思議な出来事を、最高の筆致で描く癒しと再生のファンタジー

「癒し」という言葉にも惹かれてしまった訳で・・・

で、感想なのですが、そんなに感動せんかった。癒しもなし。

導入部分でちと飽きかけていたのと、なんかどこかで見たことあるストーリー、メインキャラの死というお涙頂戴風な展開が、どうもしっくりきませんでした。

飽きかけていたというのは、妙に状況説明の下りが長いのです。一人の人物が延々としゃべるシーンがあったりしますが、このシーンが長すぎ。こんなに喋らんぞ普通ってくらい喋る。

あと、どこかで見たことあるというのは東野圭吾の「秘密」ってこと。

お涙頂戴な部分はまあそういう事なんですがなんかね~。「これから感動させるぞ、泣けよおまいら」みたいな感じに取れてしまい。どうもいやでした。俺にとっては「秘密」のようなラストの方が泣けるのですが。

というわけで、正直あまりお勧めできんですたい。うん。でも売れてるのかしらんが、結構本屋で山積みになってました。なぜじゃ。

黄泉がえり

Posted by hebee at 03:05 / Category: BOOK / 801 Comments / 362 TrackBack
黄泉がえり

ミャンマー旅行に行った際に持っていった本のひとつ。
泣けました。はい。これもある意味SFだけど、癒し系かもしれない。

あらすじは有名なので割愛しますが、よみがえった人たちの暖かい心が素敵。なんか自分の普段の行動を思い返し恥ずかしくなりそうです。あっはっは。

で。帰ってから「黄泉がえり」の映画版を見ました。

いや~、最悪ですね。

なんか、がっかりしました。あの映画をイイ!と言ってる人が分からない。

すべてにおいて、中途半端な気がします。愛とか恋をテーマにするとそりゃ受けはいいでしょうが、そのために小説「黄泉がえり」の良さを全て駄目にしているように思えます。

柴咲コウの歌はええと思いますが、なんかプロモーションビデオっぽいし・・・なんだかなあ。

色々な思惑が重なって、あんな映画になってしまったんでしょうね。これだから邦画つまんねとか言う人が増えるんじゃないんだろうか。マジむかつく。

ということで、映画より、本を読みましょう。

巨人たちの星

Posted by hebee at 02:53 / Category: BOOK / 47 Comments / 403 TrackBack
巨人たちの星


3部作最終章。ここまで来たら読むしかない。
※解説ネタばれ注意

というわけで、ガニメアン、ルナリアン、そして人類の関係性を解明した科学者ハント、ダンチェッカーは二千五百年前に別の星へと旅立ったガニメアンに遭遇します。

冥王星の彼方から<巨人たちの星>のガニメアンの通信が再び届きはじめた。地球を知っているガニメアンとは接触していないにもかかわらず、相手は地球人の言葉のみならず、データ伝送コードを知りつくしている。ということは、この地球という惑星そのものが、どこかから監視されているに違いない・・・・それも、もうかなり以前から・・・・!!五万年前月面で死んだ男たちの謎、月が地球の衛星になった謎、ミネルヴァを離れたガニメアンたちの謎など、からまったすべての謎の糸玉が、みごとに解きほぐされる。ホーガン入魂の三部作、ここに堂々完結!

ここで前二作で謎だった月が地球の衛星になった理由、高度な文明を持ったルナリアンが地球に来て何故文明の発展が遅れたか、など等の謎がすべて明かされます。

最後は科学的な話からはずれ、社会学的なお話、そして陰謀や政治なども絡み合い、フィナーレを迎えます。作者のジェイムズ・P・ホーガンってどこまで考えてこの小説書き始めたのやら・・・と思います。すごいな。やっぱ小説家って。

というわけで、この三部作は今年読んだベストに入る勢いです。もっと昔に知ってりゃよかったと思うくらい。

人間の想像力ってすごいなと、改めて知らされました。はい。

ガニメデの優しい巨人

Posted by hebee at 02:41 / Category: BOOK / 18 Comments / 388 TrackBack
ガニメデの優しい巨人

というわけで、「星を継ぐもの」の続編です。
※解説ネタばれ注意

今度のあらすじは次のとおり。

木星最大の衛星ガニメデで発見された二千五百年前の宇宙船。その正体をつきとめるべく総力をあげて調査中の木星探索船に向かって、宇宙の一角から未確認の物体が急速に接近してきた。隊員たちが緊張して見守るうち、ほんの5マイル先まで近づいたそれは、小型の飛行体をくり出して探索隊の宇宙船とドッキング。やがて中から姿を現したのは、二千五百年前に出発し、相対論的時差のため現代のガニメデに戻ってきたガニメアンたちだった。前作「星を継ぐもの」の続編として数々の謎が明快に解明される!

というわけで、前作のガニメデで見つかった巨人の遺体は謎のままだったのですが、生きている巨人が現れます。人類史上初の宇宙人との遭遇。そして再び人類の進化の過程が明らかになったり。

相変わらずダンチェッカーが冴えてます。いいとこ持ち去るなこいつ。

星を継ぐもの

Posted by hebee at 02:29 / Category: BOOK / 11 Comments / 379 TrackBack
星を継ぐもの

今までSF小説なんて読もうと思って読んだ事なかったのに、これには惹かれるものがあって買ってしまった。で読み始めたら止まらない。

これを読もうとしたきっかけは、たまたま会社でJavaについての調べ物をしていた時に引っかかったサイトで紹介されていたから。

紹介文で興味をもってしまった。

月面調査隊が真紅の宇宙服をまとった死体を発見した。 すぐさま地球の研究室で綿密な調査が行われた結果、驚くべき事実が明らかになった。 死体はどの月面基地の所属でもなく、世界のいかなる人間でもない。 ほとんど現代人と同じ生物であるにもかかわらず、五万年以上も前に死んでいたのだ。 謎は謎を呼び、一つの疑問が解決すると、何倍もの疑問が生まれてくる。 やがて木星の衛星ガニメデで地球のものではない宇宙船の残骸が発見されたが…

いきなり壮大。この突飛もないあらすじに惹かれて購入。で、読んでみたらまじ面白い。1980年に発刊されたとは思えない。

好きになった大きな部分は、硬派だなあという印象から。ひとつの結果から新たな問題が生まれ、それをまた調査して結果を導くという、ひとつひとつをしっかりと明らかにしていく手法がとても面白い。科学的手法を問題解決の鍵とした「ミステリー」というのが面白い。

最終的に、この5万年前の死体はどこから来たのかが分かる。それにより、人類の進化の定説が崩れるまでのダイナミックな展開がすばらしい。ダンチェッカー素敵。

というわけで、最近の推理小説やミステリーに飽きたあなた、発刊は古いですが、今でも通用するこの小説を読みましょう。ちなみに三部作。「ガニメデの優しい巨人」、「巨人たちの星」へとこの物語は続きます。

›2004年01月31日

モロッコで断食(ラマダーン)が文庫に

Posted by hebee at 23:58 / Category: BOOK / 60 Comments / 399 TrackBack

さっきのエントリでたかのてるこさんのサイト見たら、今読んでる「モロッコで断食(ラマダーン)」が文庫になるそうだ。

うーむ、しかし2月10日かっ!BOOK OFFで上だけは買ったんだけど、下がなくて、今日はもう新刊でもいいから本屋で買ってやる!と思ってたんだけど10日後に文庫が出るとなるとどうしましょ・・・って感じ。ちなみに今日見た本屋には売ってなかったからなあ・・・どうしよう。

BOOK OFFにはあると限らないからな~。でも早く続きが読みたいので今すぐにでも手に入れたい。まーいっか。早く読みたいから新書で手に入れちゃえ。

ガンジス河でバタフライ

Posted by hebee at 23:50 / Category: BOOK / 22 Comments / 386 TrackBack
ガンジス河でバタフライ

う~ん、最近本のレビューが旅本ばかりになってるな。フラストレーションたまってるのかしら。

昔この本を見かけた時、「お笑いの人がなんかまた旅本出したのかな?」と思っていた程度でした。いや、だって、表紙でいきなり川でバタフライしてる写真だし。(笑)

で、その後何かのきっかけでこのサイトを見つけた。

そのころから頭の片隅の方に「たかのてるこ」っていうキーワードだけ残っていた。そしたらこないだBOOK OFFにて「ガンジス河でバタフライ」を見つけたので買ってみた。

んで読み始めたら、久々に徹夜して一気に読むほど熱中してしまった。いや~、この本面白い。またもや旅へのフラストレーションがたまってしまった。(笑)

まじお勧め。つーか、今頃お勧めしても遅いかもしんないけど。知らなかったら是非読んで欲しい。

何が面白いって、この人の人柄がすごく好きなのかも。つーか会ったことなんて当然ないんですが、本からなんか全て伝わってくるんですよね。たかのてるこって人が。

島田伸介さんが「一番面白い素人」ってことで紹介してるそうなんですが、わかる気がする。飾り気のない文章からその面白さがすごく伝わってくるし。

そんな面白そうな人だから旅の様子も正直、羨ましい旅してるな~と読んでいて思った。なんか天性の人を引き寄せる力があるみたいだし。旅仲間にしても、現地の人にしてもすぐに打ち解けてしまうのが、羨ましいです。

と~にかく!説明するより読んだ方がいいでしょう!「あ~、一人旅って楽しいのかも」って思わせられる本です。よーし、俺も仕事落ち着いたらまた放浪しに行こっと♪期間限定なのがサラリーマンの悲しさですが・・・

それにしても、体験したことをこうも楽しく文章にできるのっていいなあ。

たかのてるこさんのサイト

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